dovecotインストール

CentOS7環境にpop・imapサーバであるdovecotをインストールする手順です。(今回はSSLを使用しないバージョンです)

インストール

「dovecot」は「yum」を使うことで簡単にインストールすることが出来ます。

# yum install dovecot

設定

今回の設定内容はメールクライアントと「dovecot」間の通信に「SSL」は使用せず、「imap」と「pop」のサーバとして起動させる最低限の設定になります。

10-auth.conf

「SSL」を使用せず「POP」(110番ポート)で接続する場合は、暗号化されていない認証(plaintxt)を許可する設定を行う必要があります。

# cd /etc/dovecot/conf.d
# cp -p 10-auth.conf 10-auth.conf_yyyymmdd
# vi 10-auth.conf

設定内容

変更前
#disable_plaintext_auth = yes
変更後
disable_plaintext_auth = no

10-mail.conf

メールデータの保存場所を指定します。

# cp -p 10-mail.conf 10-mail.conf_org
# vi 10-mail.conf

設定内容

今回はユーザに配送されるメールデータが「Maildir」形式で保存されて、場所が各ユーザのホームディレクトリにある「Maildir」ディレクトリの場合を想定した設定になります。

※「postfix」でメールの保存形式をMaildir形式(home_mailbox = Maildir/)とした場合ということです。

変更前
#mail_location =
変更後
mail_location = maildir:~/Maildir

10-ssl.conf

「dovecot」はデフォルトで「SSL」を使用するように設定されていますが、110番ポートで接続できるようにして「SSL」を使用しないように設定します。

# cp -p 10-ssl.conf 10-ssl.conf_yyyymmdd
# vi 10-ssl.conf

設定内容

今回は「SSL」での通信は行わないという設定を行っていきます。

変更前
#ssl = required
変更後
ssl = no

ちなみにこの部分の設定は下記の設定が可能となっています。
※メールクライアントと「dovecot」間の通信を「SSL」で暗号化させる設定は別途作成する予定です。

  • ssl = required SSL/TLS(995番ポート)での接続のみを許可
  • ssl = yes SSL/TLS(995番ポート)とPOP(110番ポート)での接続を許可
  • ssl = no POP(110番ポート)のみ接続許可

dovecot起動と自動起動設定

dovecot起動

設定が完了しましたら「dovecot」を起動させます。

# systemctl start dovecot

動作確認

「dovecot」が起動しましたらメールクライアントから接続できるか確認するか、「telnet」を使用して動作確認を行ってみてください。

「telnet」を使って動作確認する場合の方法はこちらのページにまとめてありますので、参考にしてみてください。

dovecot自動起動

「dovecot」の自動起動設定も忘れずに行っておきましょう。

# systemctl enable dovecot

こんな場合は

「dovecot」を設定する際に起こりそうなエラーの対処方法です。

tried to use disallowed plaintext auth

「10-ssl.conf」で、POPによる通信を許可しているのにPOPでの接続が失敗するという場合は、「10-auth.conf」でplaintext(暗号化を行っていない状態)での認証が許可されているか確認してく見てください。

「disable_plaintext_auth = no」の設定を行わずに「POP」で接続すると、接続が失敗して下記のようなエラーログが「/var/log/maillog」に記録されます。

Apr  4 22:25:22 mc dovecot: pop3-login: Disconnected: Inactivity (tried to use disallowed plaintext auth): user=<>, rip=xxx.xxx.xxx.xxx, lip=yyy.yyy.yyy.yyy, session=

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